2016年12月にスタートした一般社団法人 全国医療通訳者協会(NAMI)は、「医療通訳者が医療通訳者のために設立した」職能団体です。医療通訳者と関係者がゆるく繋がり、話し合いながら日本の医療通訳者像を築くことを目指しています。当時、NPO/国際交流協会を中心に地域活動を続けてきた通訳者が一堂に会し、意見交換ができる母体が求められていました。当局やユーザーと交渉をする時の窓口となる組織も必要でした。NAMIは、職能団体として職業倫理の制定や労働環境改善などに取り組み、声を上げます。また、通訳に関する研究や調査も実施します。
会員数も順調に増加しており、2024年6月29日現在182名です。言語も12言語になりました。会員の所属も当初は非営利団体が中心でしたが、近年では病院職員や民間の通訳会社所属の方も増えています。研究者や海外在住者もおり、多様なメンバーになりました。賛助会員数は22名、団体2名であり、病院や大学関係者、NPO、民間組織など医療通訳のユーザーやコーデイネート側の皆さんが支援してくださっています。
NAMIが通年で開催しています医療通訳50時間コースは、参加のべ人数が360名に上ります。特徴は第1回目から、専門講師をつけて模擬通訳練習を実施している点です。対応言語は、英語、中国語、スペイン語やポルトガル語以外にも、ネパール語、ベトナム語、フィリピン語、インドネシア語、ロシア語、韓国語など13言語になります。
経験豊富な医療通訳者の皆さんと一緒に続けてきたNAMIの活動も8年目を迎えました。通訳以外に特技のない我々理事が全国大会や学会でのワークショップを企画したり、専門誌に寄稿したり、ニュースレターを作成することは初体験の連続で苦戦しました。その中の一つがwebのホームページです。ホームページは、通訳者だけでなく、研究者や医療通訳に関心がある一般の皆さんが目にすることもあり制作には細心の注意が必要でした。慣れない業務を長年担当してくださいましたNAMI前理事には心より感謝申し上げます。
本日(7/1)付でNAMIホームページは新しいサイトにお引越しし、レイアウトも新しくなりました。コンテンツは引き継ぎますが、新機能を追加し会員/賛助会員の皆さんが直接意見を述べられる空間も今後準備する予定です。
設立当初掲げていたNAMIの志を忘れずに、目標に一歩でも近づけるよう努力していく所存です。これからもどうぞ全国医療通訳者協会をよろしくお願い申し上げます。
森田直美、代表理事
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